※この記事にはネタバレが含まれます
「少年ジャンプ+」で連載され、その衝撃的なストーリーで多くの読者に衝撃を与えた『タコピーの原罪』。
一見すると可愛らしい宇宙人タコピーが、地球で繰り広げる壮絶なヒューマンドラマは、SNSでも大きな話題を呼びました。
そして、ついに2025年6月28日からアニメの配信も始まり、さらに注目を集めています。
この作品は、可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に、いじめや家庭環境といった重いテーマを扱っており、「心がえぐられる」「胃がキリキリする」といった感想が多数寄せられています。
しかし、単なる鬱展開だけでなく、その中に光を見出す希望も描かれているのが本作の魅力です。
この記事では、そんな『タコピーの原罪』のあらすじを最終回までネタバレありで徹底解説します。さらに、気になる漫画とアニメの違い、そして作品に込められた深いテーマについても掘り下げていきます。
『タコピーの原罪』のあらすじを徹底解説
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宇宙にハッピーを広めるために旅をしていたハッピー星人の「んうえいぬkf」は、地球に降り立ちます。そこで彼を助けてくれたのは、小学4年生の少女、しずかちゃんでした。
しずかちゃんは、タコのような姿をした彼を「タコピー」と名付けます。
しかし、しずかちゃんは学校で壮絶ないじめに遭っており、元気がない様子でした。
いじめの概念が存在しないハッピー星から来たタコピーには、しずかちゃんの悲しみが理解できません。
それでも、なんとか彼女の笑顔を取り戻そうと、不思議な力を持つ「ハッピー道具」を使って奔走します。
しずかちゃんとタコピー、そして悲劇の始まり
タコピーがしずかちゃんを笑顔にしようと「ハッピーカメラ」で写真を撮った日から、二人の交流が始まります。
ある日、しずかちゃんの愛犬チャッピーが、いじめの主犯であるまりなちゃんに噛み付いたことで保健所に連れて行かれてしまいます。
心の支えだったチャッピーを失ったしずかちゃんは絶望し、自ら命を絶ってしまいます。
ハッピーカメラには、写真を撮った瞬間に戻れるタイムリープ機能があることを知ったタコピーは、しずかちゃんの笑顔を取り戻すため、何度も時間を巻き戻します。
しかし、何度やり直してもチャッピーの運命は変わらず、しずかちゃんは絶望を繰り返します。
そして101回目のタイムリープ。まりなちゃんにしずかちゃんが傷つけられるのを見たタコピーは、ついにハッピーカメラでまりなちゃんの頭を殴ってしまいます。
その衝撃でハッピーカメラは壊れ、まりなちゃんは息絶えてしまいます。
しずかちゃんはタコピーに「彼女を消してくれてありがとう」と感謝を伝え、ここから取り返しのつかないタコピーの旅が始まります。
隠蔽と共犯者、そして明らかになる真実
まりなちゃんの殺害現場に、しずかちゃんのことを気にかけていたクラスメイトの東くんが現れます。彼はタコピーのハッピー道具を使い、まりなちゃんの遺体を埋めることに協力します。
そして、タコピーはまりなちゃんにコピー変身し、彼女になりすますことになります。この事件から、タコピー、しずかちゃん、東くんの奇妙な共同生活が始まります。
夏休みを目前に控えたある日、ついにまりなちゃんの遺体が見つかり、タコピーの変身は解けます。
自首を決意する東くんは、兄・潤也との交流を通して孤独ではないことに気づき、警察へと向かいます。
一方、しずかちゃんはチャッピーが東京にいると信じ、タコピーと二人で東京の父親の元を訪れますが、父親はしずかちゃんを知らないふりをし、チャッピーの姿もありませんでした。
絶望するしずかちゃんの目に、タコピーは何かを思い出させます。
タコピーの失われた記憶と最後の選択
物語は2022年へと飛び、女子高生になったまりなちゃんの視点から新たな真実が語られます。
家庭環境がさらに悪化し、DVに苦しむまりなちゃんは、タコピーの協力で東くんと付き合います。
しかし、転校してきたしずかちゃんに東くんを取られ、まりなちゃんは母親に罵倒されます。
タコピーはまりなちゃんの家で、血塗れで倒れているまりなちゃんの母親を発見。
まりなちゃんの「しずかちゃんがいなくなればいい」という呟きを聞き、タコピーはロケットに乗って小学4年生のしずかちゃんを殺しに向かいます。
ハッピー星に戻ったタコピーは、ママから掟を破ったことを告げられ、記憶を消され、生まれた姿に戻され、二度と星に戻れないようにされます。
しかし、記憶消去の途中でタコピーは暴走し、6年前の地球に戻ります。記憶を失っていく中で、タコピーはまりなちゃんの記憶も失ってしまいます。
再び2016年に戻ったタコピーは、自首したはずの東くんと再会し、すべての記憶を取り戻します。
東くんは「良いところも悪いところもあって当たり前」だとタコピーに教え、「友達だったから一緒にいて楽しかった、ありがとう」と感謝を伝えます。
その後、しずかちゃんと再会したタコピーは、足で踏みつけられながらも「一人にしてごめんッピ」と謝り、二人は共にいることを選びます。
そして、タコピーは自身のハッピー力を賭して、最後のタイムリープを仕掛けます。
巡り合う未来と「原罪」の意味
タコピーが自分を犠牲にした最後のタイムリープによって、世界は変わります。
タコピーの存在は消滅しますが、しずかちゃんといじめの主犯だったまりなちゃんは、お互いにタコピーの記憶はないものの、タコピーの口癖である「おはなしがハッピーをうむんだっピ」をきっかけに泣き崩れ、心を通わせます。
高校生になったしずかちゃんとまりなちゃんは親友になり、いじめの原因だった両親の不倫についても冗談を言えるほど仲が深まりました。東くんも家庭環境が改善し、人気者になっています。
こうして、タコピーが自らを犠牲にして果たしたタイムリープは成功し、3人にハッピーな世界が訪れました。
作中で描かれる「原罪」とは、キリスト教におけるアダムとイブが犯した最初の罪を指し、善悪を知ってしまったこととされています。
タコピーもまた、しずかちゃんとまりなちゃんとの交流の中で善悪について深く考えるようになります。
また、ハッピー星の掟を二つ破ってしまったこと(ハッピー道具を異星人に貸したこと、誰かを連れずに一人で星に戻ったこと)も、タコピーの「原罪」として解釈できます。
そして、最終話の冒頭でしずかちゃんを起こすチャッピーにはタコピーの口癖である「ッピ」がついており、高校生になったしずかちゃんとまりなちゃんが仲良くショッピングをする姿をチャッピーが見守っていることから、タコピーが身を挺してタイムリープした後、しずかちゃんを笑顔にするためにチャッピーに転生したと推測できます。
タコピーは罪を抱えたままチャッピーの姿に転生し、それがタコピーの「原罪」だったのかもしれません。
漫画とアニメの違いは?
『タコピーの原罪』は、原作漫画が完結しており、2025年6月28日からアニメの配信が開始されました。アニメは原作のストーリーを忠実に再現すると考えられますが、現時点での情報から予想される違いをいくつかご紹介します。
ストーリー展開と描写
原作漫画は、その衝撃的なストーリー展開と、読者の心を揺さぶる生々しい描写が大きな魅力でした。
いじめや家庭問題といった重いテーマを真正面から描き、タイムリープを繰り返すことでキャラクターたちの感情や行動の裏側を深く掘り下げています。
アニメでは、これらの描写がどのように表現されるかが注目されます。
漫画の持つ独特の空気感や心理描写をアニメでどこまで忠実に再現できるかが、作品の評価を左右するポイントになるでしょう。
特に、残酷なシーンや心理的に追い詰められる場面の表現は、漫画とは異なる映像ならではのインパクトが期待されます。
声優陣の演技による表現力
アニメ化にあたり、魅力的な声優陣がキャスティングされています。
- タコピー: 間宮くるみ
- しずか: 上田麗奈
- まりな: 小原好美
- 東: 永瀬アンナ
特にタコピー役の間宮くるみさんやしずか役の上田麗奈さんは、可愛らしい見た目のキャラクターが抱える闇や苦悩を、声の演技でどのように表現するのかが大きな見どころとなります。
声優の演技によって、登場人物たちの感情がより鮮明に伝わり、視聴者の心に深く響くことでしょう。
音楽や演出による世界観の構築
アニメでは、原作にはないBGMや主題歌、そしてアニメーションならではの演出が加わります。
OPテーマのano「ハッピーラッキーチャッピー」やEDテーマのTele「がらすの線」といった楽曲が、作品の世界観をどのように彩るのかも注目ポイントです。
アニメーション制作はENISHIYA、監督は飯野慎也氏が担当しており、MV制作などで培われた映像表現が、本作の重層的な物語にどのような深みを与えるのか期待が高まります。
原作の雰囲気を保ちつつ、アニメならではの表現で作品の魅力を最大限に引き出すことに期待が寄せられています。
タコピーの原罪のあらすじをわかりやすく解説!漫画とアニメの違いは?のまとめ
『タコピーの原罪』は、可愛らしいキャラクターとダークなストーリーのギャップで多くの読者を惹きつけました。
いじめ、毒親、そして孤独といった現代社会が抱える問題を描きながらも、最終的には「おはなしすること」の大切さ、そして「良いところも悪いところもあって当たり前」というメッセージを伝えています。
漫画は全2巻で完結しており、その衝撃的な結末はSNSでも大きな話題となりました。
そして、2025年夏アニメとして配信が始まったことで、さらに多くの人にこの物語が届くことでしょう。
漫画とアニメ、それぞれの表現方法で『タコピーの原罪』の世界を体験し、作品が問いかける「罪」と「ハッピー」の意味について考えてみてはいかがでしょうか。


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